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テープ起こし(文字起こし)で話者識別の精度を高める7つの方法

テープ起こしで話者識別・特定の精度を高める方法

座談会や会議など発言者の多い録音音声のテープ起こし(文字起こし)をするとき、話者の識別(発言者の特定)が難しいことがあります。話者識別の問題を解決するには、音声の文字化にあたる作業者が行う方法と、録音時点で司会などが行う方法があります。

そこで具体的に、プロのライターが文字に起こす作業時に行っている方法、テープ起こしの依頼が多いお客様が録音時に行っている工夫、それらを専門業者の佐藤編集事務所が話者識別の精度を高める7つの方法としてまとめ、ご紹介します。

話者識別(発言者特定)のコツがわかる!

意外と苦労する話者の聞き分け・特定

テープ起こし(文字起こし)においては、会議や座談会やパネルディスカッションなど、多人数の話者が登場する音声があります。

録音音声を文字へと起こす作業の中でも、多くの皆さん苦労されるのが、こうした多人数が参加した場合の話者を識別し特定することです。話者の識別を「話者を立てる」と言うこともありますね。

それぞれの話者の声の特徴をはじめ、年齢、性別、職業、役職、出身地などのプロフィール、録音時の役割(司会、パネラー、アドバイザーなど)が異なっていればいるほど、聞き分けはしやすくなります。

逆に、話者が似たようなプロフィールの方ばかりだったりすると、声を聞き分けが難しくなってきます。

例えば、会社の会議の音声で、60代の専務(男性)、40代の課長(男性)、30代の社員(女性)、20代の新入社員 (男性)の4人であれば、年齢も役職も性別も様々で、比較的に聞き分けしやすいです。

ところが、4人とも20代男性の営業職による会議だったりすると、話される内容、言葉遣い、声の印象(この場合なら若い男性の声)等も似ている部分が多くなりますから、どうしても話者の識別が難しくなります。

Web会議は声の聞き分けが難しい?

近年、新型コロナウイルスの影響もあって、オンラインで開催されるWeb会議や座談会がふえています。こうしたWeb会議などを録音・録画して、それをテープ起こし(文字起こし)することもあります。

Web会議などの録音音声は、リアルの会議の録音音声にくらべて、話者を聞き分けづらいという作業者もいます。確かに、ロボットが話しているような独特な音質になりがちなので、もともと似た声の話者が複数いると聞き分けるのが難しくなることもあるでしょう。

逆に、Web会議などは録画もあると、映像により話者を特定しやすいというメリットもあります。開催前からテープ起こし(文字起こし)することが決まっている場合は、録音だけでなく録画も録っておくとよいと思います。

なお、Web会議の録音については、こちらでも説明しています。

話者識別の精度を高める7つの方法

話者の識別・特定は、こうすれば絶対に大丈夫という方法はなかなかありませんが、話者識別の精度を高める方法はいくつかあります。以下のとおりご紹介します。

【1】話者の人数を確認する

テープ起こし(文字起こし)作業を始める前に、話者の人数を把握しておくことも大切です。最初から話者が3人なら3人とわかっているのと、何人出てくるのかわからないのでは、聞き分けの難しさがずいぶん違ってきます。

ご自身で録音されたのであれば話者人数はわかりますが、そうでない場合は作業前に必ず確認しておくとよいでしょう。また、業者に発注する場合は、話者人数や各自の簡単なプロフィールを伝えておくと、話者識別の精度が上がります。

【2】声の特徴で聞き分ける

テープ起こし(文字起こし)の話者識別で基本になるのは、話者の声の特徴による聞き分けです。声が高い、低い、太い、細い、澄んだ声、しゃがれ声など、いろいろな特徴があります。

声による聞き分けは、特に意識しなくても自然に行っているものです。しかし、あえて意識して話者ごとに声の特徴をつかんでおくと、話者識別はより正確にできるようになります。

その際、漠然と声の特徴を覚えてもいいですが、「A氏・・・声が高く澄んでいる」「B氏・・・太い声」など、特徴を具体的にしておいたほうがよいでしょう。この点は、下記の【4】も参照ください。

【3】話し方の特徴で聞き分ける

無くて七癖と言いますが、話し方の特徴も話者識別に役立ちます。早口、ゆっくり話す、せっかちで噛むことが多い、滑舌が良い・悪いなど、話し方は人それぞれです。

また、訛りやイントネーション、「要するに」「~ですけれども」など頻出する口癖も、聞き分けの助けになります。これも特徴を具体的に把握しておくとよいです。下記【4】参照。

【4】話者の特徴をメモしておく

上述した話者の声の特徴や話し方のほか、世代や職業など話者識別に役立つ情報は、テープ起こし(文字起こし)しながらメモしておくと、聞き分けする際に役立ちます。

実際にテープ起こし(文字起こし)の作業をしている方はわかると思いますが、話者人数が増えてくると、1人ひとりの特徴を覚えきれなかったり、途中で誰が誰だか混乱してしまいがちです。

さらに、ある話者について登場したときの時間をメモしたり、声をサンプリングして保存しておくと、後でわからなくなったときに、聞き直して照合することができます。

【5】司会が話者を指名する

ここからは、文字に起こす作業者ではなく、主催者などが行う録音時点での対策になります。話者識別を確実にするという意味では、かなり有効な方法です。

その方法とは、司会役の方が話者の名前を言って指名する、あるいは各話者が発言する前に自分の名前を名乗るという方法です。これなら100%の話者を特定することが可能になります。

議事録作成を前提とした格式ばった会議などでは、話者の指名や発言前に名乗ることをルール化していることも珍しくありません。

フリーディスカッション形式の会議や座談会ですと難しいですが、テープ起こし(文字起こし)をすることが決まっているのであれば、司会のちょっとした配慮や機転で、話者識別の精度はぐんと高まります。

慣れている司会者ですと、フリーディスカッション形式であっても、ときどき「〇〇さんの今の意見は」といった具合に発言者の名前を入れてくれたりするので、それだけでも作業者は随分助かります。

【6】発言順を記録しておく

このほかにも、フリーディスカッション形式でも、かなり正確に話者特定できる方法があります。

それは、録音現場に同席しているスタッフなどが、「司会→山田→鈴木→司会→田中→佐藤→」という具合に、発言者を時系列に沿って順番に記録しておく方法です。

さらに余裕があれば、発言者名のところに発言の冒頭部分や発言主旨などをときどき書き加えておくと、テープ起こし(文字起こし)するとき話者の特定がしやすくなります。ただし、井戸端会議のような短い会話が飛び交うような場合は、この方法は難しいです。

テープ起こし(文字起こし)の依頼に慣れたお客様は、こうした発言順を記したメモや、なかにはエクセルで表にしたものを、録音音声と共に送ってくださることもあります。事前に話者名を単語登録しておけば、WordやExcelで話者順を記入していくのは簡単にできます。

【7】動画を撮っておく

会議や座談会などで誰が発言したかがわかるように、動画を撮っておくのもひとつの方法です。この方法は、話者識別に非常に有効となることもあります。オンラインで開催の場合でしたら、Zoomなど録画機能がついているツールを使えば簡単です。

ただし、参加人数が多かったり、録音場所の席のレイアウトなどによっては、録画した動画を見ても誰が発言しているかわからないことも少なくないです。

また、動画を撮ったら、テープ起こし作業者に「この人は〇〇さん」といったように、顔と名前が一致するように伝えておく必要があります。

あと、テープ起こし(文字起こし)の作業においては、録音音声を聞きながら、パソコンで文書作成画面を開いて文字入力していくので、映像は見ないという作業者も少なくないです。

テープ起こし業者に依頼するときは、映像を見て話者特定することを行ってくれるかどうか、割増料金になるのか等、依頼前に確認したほうがよいでしょう。

話者の声に「耳が慣れる」という面も

ベテランライターでも作業開始時は聞き取りづらい

テープ起こしライターに話を聞くと「耳が慣れる」という表現がよく出てきます。テープ起こし作業を開始したときは、べラテンのライターでも話者識別できなかったり、言葉がよく聞き取れなかったりするものです。

しかし、作業が進むにつれて、だんだん話者の識別ができるようになり、言葉も聞き取れるようになってきます。つまり、耳が慣れてくるのです。

あきらめずに継続してみよう

テープ起こし(文字起こし)を普段されていない方や、経験の浅いライターですと、テープ起こし作業を開始してすぐに「これはできない」とあきらめてしまうこともあります。

でも、少し我慢して先へと進めると、だんだん話者の声や話し方の特徴がわかるようになってきます。そして、最初のほうをあらためて聞いてみると、自分でも驚くくらい話者を識別できたり、言葉を聞き取れたりするものです。

もちろん、それでもなお、聞き取れなかったり、話者識別が難しいことが多いのも事実なので、上記でご案内した方法も参考にしながら、テープ起こし(文字起こし)を行っていただければと思います。

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【関連記事】文字化の精度向上につながるコツ

テープ起こし・文字起こしにおいて、文字化の精度を高めるのに役立つコツや方法に関する記事をご案内します。

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