録音

録音を制する者はテープ起こしを制す

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テープ起こしの録音

「録音状態がすごく悪いんだけど、文字に起こせますか」

テープ起こしの仕事をしていると、こうした質問を受けることがときどきあります。音量の増幅やノイズの除去はある程度は可能ですが、それでも限界はあるものです。テープ起こしのクオリティーを高めるなら、録音の段階から勝負は始まっています。

録音状態が悪い音声はテープ起こし業者でも起こせない

音量の増幅やノイズ除去は可能だが限界はある

インタビュー、講演、会議などを録音した音声を文字化するテープ起こし(文字起こし)。起こした文書のクオリティーを左右する要因として重要なのが録音です。

聞き取りづらい音声は、どうしても正確に文字化するのが難しくなります。テープ起こしの専門業者なら、どんなに録音状態の悪い音声でも起こせるだろうと思われるかもしれませんが、残念ながらそんなことはありません。

小さい音を大きくしたり、雑音を除いたりすることはある程度可能ですが、やはり限界はあります。

声紋分析等とテープ起こしはまったくの別物

犯罪捜査を取り上げたテレビ番組などで、犯人から掛かってきた電話に収録されている人間の耳では聞こえない微かな声を、声紋分析等を用いて再現したりすることがあります。

このような技術は研究所レベルのもので、いわゆるテープ起こし業者の手に負えるものではないです。仮にこうした技術をもっていたとしても、通常のテープ起こし業務とは異なる業務になります。

したがって、すでに録音が済んでしまっている場合は仕方ありませんが、これから録音されるのであれば、できるだけ気を付けて録音されることをおすすめします。

音響スタッフが常駐していれば相談する

ライン録音は非常にクリアな音声が録れる

大きな会議などで、会場に音響のスタッフが常駐しているようでしたら、録音について事前に相談されておくとよいでしょう。

私の経験では、大きな会場のスタッフの方というのは、聞けばあれこれ教えてくれますが、逆に向こうから積極的に気を配ってくれることは少ないです。良くも悪くも職人気質と言えるでしょう。

ご自身で録音したら音が割れて聞き取りづらい録音音声になってしまった。でも、別の機会に会場スタッフの方に尋ねてみたら、音声のラインから音を録る方法を教えてくれ、非常にクリアな音声が録音ができた。そんなことが実際によくあります。

それなりに設備が整った会場ですと、録音をしてくれる会場もありますが、有料のサービスになることもあるので確認しておきましょう。

録音機器を複数台使用する

会場に音響スタッフがいなかったり、上手く録音できるか不安なときは、ICレコーダーなど録音機器を2台以上置いて音を録る方法もよいでしょう。

その際は、同じ場所に複数台置いて録音するのではなく、異なる条件下でそれぞれ録音されたほうがよいです。

ほとんどの録音が一発勝負で失敗がゆるされませんから、少し慎重になりすぎるぐらいで丁度良いかもしれません。

ちょっとした気配りが録音を成功に導く

録音に慣れていないと気が回らない

また、インタビューなどご自身で録音する場合でしたら、周囲の雑音やBGMが小さい場所を選んだり、録音機器を話者の近くに置いたり、少し大きな声で話したり、ちょっとした気遣いをするだけでも、録音状態は変わってきます。

言われてみると当たり前のことですが、ふだん録音をし慣れていないと、こうした当たり前のことも忘れてしまいがちです。

大体、インタビュアーが自分で録音することが多いですから、慣れていないと、話し手の方への気遣いやインタビューするだけで一杯一杯になってしまい、録音まで気が回らないことも少なくありません。

ちなみに、インタビューの六音については、こちらの記事も参考になります。

インタビューの録音

どこの業者でも受けてくれないこともある

録音状態が悪くても、専門の業者に頼めば起こしてくれるだろう、そう思われている方もいらっしゃいます。

確かに、専門ライターが聞き取りにくい音声を丁寧に文字化することで、納品後にお客様からその聞き取り能力をお褒めいただいたり、感謝されたりすることもあります。

しかし、プロのライターでも限界はあります。聞き取りにくい録音音声のため、あちこちのテープ起こし業者に頼んだけれど、どこも受けてくれなかったということも、残念ながらあるのが現実です。

ぜひ、テープ起こしが必要な音声は、録音段階から録音環境などに配慮されることをお勧めします。

細かいところまで気を配れなくても、たとえば録音機器をメインの話者に近づけたり、可能なら空調のスイッチを切ったりするだけでも、録音状態は良好になります。

 

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